昭和の後半に入ると、我が国ではますます都市化が進み、愛知県でも大規模な住宅団地や工場が建設され、都市用水の需要が年毎に増加するようになり、新たな水源が必要となってきました。
一方、既に完成していた用水路では、夏場の農業用水だけでなく、冬場の畑作用水や、水道用水・工業用水としても一年中利用されるようになり、また、年数も経過してきたことから、コンクリートのひび割れや漏水などの老朽化がめだつようになりました。
こうした時代の移り変わりに伴い生じてきた課題に対応するため、木曽川では阿木川ダムや味噌川ダムなどの建設が行われるとともに、愛知用水の抜本的な改修を行う愛知用水二期事業が昭和56 年から始まりました。豊川では昭和55年に豊川総合用水事業が開始され、新たな水源である大島ダムが平成13年度に完成しました。
さらに平成に入ると施設改修事業として、豊川では豊川用水施設緊急改築事業が平成元年度から始まり(H10 年度完了)、木曽川では木曽川用水施設緊急改築事業が平成8年度から(平成13年度完了)、矢作川では新矢作川用水事業が平成6年度から行われています。これらの用水路の改修事業はいずれも、農業用水と都市用水の共同事業として実施されています。
また、平成10 年度から、濃尾用水施設を改修する新濃尾総合農地防災事業が平成11年度から豊川用水施設を改修する豊川用水二期事業が始まりました。
木曽川から取水される農業用水と都市用水
(愛知用水兼山取水口)